ギリシャ神話

ギリシア神話(ギリシアしんわ、ギリシア語: ΜΥΘΟΛΟΓΊΑ ΕΛΛΗΝΙΚΉ)は、古代ギリシアの諸民族に伝わった神話・伝説を中核として、様々な伝承や挿話の要素が組み込まれ累積してできあがった、世界の始まりと、神々そして英雄たちの物語である。古典ギリシア市民の標準教養として、更に古代地中海世界での共通知識として、ギリシア人以外にも広く知れ渡った神話の集成を言う。

ローマ神話の体系化と発展を促進し、両者のあいだには対応関係が生み出された。またプラトーンを初めとして、古代ギリシアの哲学や思想、そしてヘレニズム時代の宗教や世界観に影響を与えた。キリスト教の台頭と共に神話の神々への信仰は希薄となり、やがて西欧文明においては、古代人の想像の産物ともされた。しかし、この神話は古代の哲学思想だけでなく、キリスト教神学の成立にも大きな影響を与えており、西欧の精神的な脊柱の一つであった。中世を通じて神話の生命は流れ続け、ルネサンス期、そして近世や近代の思想や芸術においても、この神話はインスピレーションの源泉であった 。

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    神話の資料

    文献資料と著者

    古代ギリシアには文字がなかった訳ではなく、ミュケーナイ時代にすでに線文字Bが存在していたが、暗黒時代にあってこの文字の記憶は失われた。しかし紀元前8世紀頃より、フェニキア文字を元に古代ギリシア文字が展開し生まれる 。ギリシア神話はこの文字で記録された。また後にはローマの詩人・文学者がラテン語によってギリシア神話を記述した。

    • 古代ギリシア詩
      • ホメーロス Ὅμηρος (紀元前9世紀頃) - 英雄叙事詩 『イーリアス』『オデュッセイア』
      • 作者不詳(紀元前8世紀 - 紀元前5世紀頃) - 『ホメーロス風讃歌』群(33篇)
      • ヘーシオドス Ἡσίοδος (紀元前8世紀) - 『テオゴニア(神統記)』『仕事と日々』 『女傑伝(カタロゴイ)』
    • 系譜学者たち(紀元前6世紀 - 紀元前5世紀頃)
      • アルゴスのアクーシラーオス [著作は湮滅]
      • レーロスのペレキューデース [著作は湮滅]
    • 古典劇作家詩人
      • ピンダロス Πίνδαρος (紀元前522年頃 - 紀元前443年) - 『オリュンピア祝勝歌』他多数、祝勝歌、合唱詩(コロス)
      • バッキュリデース Βακχυλίδης (紀元前520年頃 - 450年) - 「ディテュランボス」(3編が伝存)、祝勝歌、パイアン他
    • 古典悲劇詩人
      • アイスキュロス Αίσχύλος (紀元前525年頃 - 紀元前456年)
      『ペルシア人』『縛られたプロメーテウス』『テーバイ攻めの七将』「オレステイアー三部作」
      • ソポクレース Σοφοκλῆς (紀元前496年頃 - 紀元前406年)
      『アイアース』『アンティゴネー』『オイディプース王』『エーレクトラー』『コローノスのオイディプース』
      • エウリーピデース Εὐριπίδης (紀元前480年頃 - 紀元前406年)
      『メーデイア』『ヒッポリュトス』『アンドロマケー』『トロイエの女』『ヘカベー』『バッコスの信女』『イオーン』『オレステース』。
    • 古典喜劇詩人
      • アリストパネース Ἀριστοφάνης (紀元前448年頃 - 紀元前380年)
      『アカルナイの人々』『騎士』『蜂』『鳥』『女の平和』『蛙』『ウンモフ』
    • 歴史学者
      • ヘーロドトス Ἡρόδοτος (紀元前485年頃 - 紀元前420年頃) - 歴史学者 『歴史』(全9巻)
    • ヘレニズム期
      • カッリマコス Καλλίμαχος (紀元前310年頃 - 紀元前240年頃) - 詩人、アレクサンドレイア図書館司書、文献学者
      • ロードスのアポローニオス Ἀπολλώνιος Ῥόδιος (紀元前295年?/270年頃 - 紀元前215年)
      詩人、アレクサンドレイア図書館司書、『アルゴナウティカ』(全4巻)
      • シケリアのディオドロス Διόδωρος Σικελιώτης, Diodorus Siculus (紀元前1世紀頃) - 『歴史叢書』(全40巻、うち15巻が伝存)
    • ローマ帝政期
      • アポロドーロス Ἀπολλόδωρος (紀元1世紀頃) - 『ビブリオテーケー(ギリシア神話)』
      • オウィディウス Publius Ovidius Naso (紀元前43年 - 紀元17年) - 『変身物語』『祭暦』
      • アプレイウス Lucius Apuleius (紀元124年頃 - 180年頃) - 『黄金のロバ』『愛と心の物語』
      • パウサーニアース Παυσανίας (紀元2世紀) - 『ギリシア案内記』
      • アントーニーヌス・リーベラーリス Antoninus Liberalis (紀元2世紀/3世紀?) - 『変身物語集』

    考古学的資料

    ギリシア神話のありようを知るには、近代になって発達した考古学が大きな威力を発揮した。考古学では古代の遺跡が発掘され研究された。

    これらの遺跡において、装飾彫刻や彫像、また神々や人物が描かれ彩色された古壺や皿などが見つかった。考古学者や神話学者は、彫刻の姿や様式、古壺や皿に描かれた豊富な絵を分析して、これらがギリシア神話で語られる物語の一つの場面や出来事、神や英雄の姿を描いたものと判断した。絵は意味を含んでおり、(学者によって解釈が分かれるとしても)ここより神話の物語を読み取ることが可能であった。

    他方、発掘により判明した考古学的知見は、文献に記されていた事象が実際に存在したのか、記述が妥当であったのかを吟味する史料としても重要であった。更に、文献の存在しない時代についての知識を提供した。19世紀末にドイツのハインリッヒ・シュリーマンは、アナトリア半島西端のヒッサルリクの丘を発掘し、そこに幾層もの都市遺跡と火災で滅びたと考えられる遺構を発見してこれをトロイア遺跡と断定した。彼はまたギリシア本土でも素人考古学者として発掘を行い、ミュケーナイ文化の遺構を見いだした。

    20世紀に入って後、アーサー・エヴァンズはより厳密な発掘調査をトロイア遺跡に対し行った。またクレーテー島で見いだされていたクノッソスなど、文明の遺跡の発掘も行われ、ここで彼は三種類の文字(絵文字、線文字Aと線文字B)を発見した。線文字Bは間もなく、ギリシア本土のピュロスやティーリュンスでも使用されていたことが見いだされた。20世紀半ばとなって、マイケル・ヴェントリスがジョン・チャドウィックの協力のもと、この文字を解読し、記されているのがギリシア語であることを確認すると共に、内容も明らかにした。それらはホメーロスがうたったトロイア戦争の歴史的な像を復元する意味を持った。また数々の英雄たちの物語のなかには、紀元前15世紀に遡るミュケーナイ文化に起源を持つものがあることも、各地の遺跡の発掘研究を通じて確認された 。

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    構成

    ギリシア神話は、大きく分けると、三種の物語群に分け得るであろう。

    • 世界の起源
    • 神々の物語
    • 英雄たちの物語

    第一の「世界の起源」を物語る神話群は、分量的には短い。それは、後述するように、主に三つの系統が存在する(ヘシオドスが『テオゴニア』で記したのは、主として、この「世界の起源」に関する物語である)。

    第二の「神々の物語」は、世界の起源の神話と、その前半において密接な関連を持ち、後半では、英雄たちの物語と絡み合っている。英雄たちの物語で、人間の運命の背後にあって神々の様々な思惑があり、活動が行われ、それが英雄たちの物語にギリシア的な奥行きと躍動を与えている。

    第三の「英雄たちの物語」は、分量的にはもっとも大きく、いわゆるギリシア神話として知られる物語や逸話は、大部分がこのカテゴリーに入る。この第三のカテゴリーが膨大な分量を持ち、夥しい登場人物から成るのは、日本における神話の系統的記述ともある意味で言える『古事記』や、それに並行しつつ歴史時代にまで記録が続く『日本書紀』がそうであるように、古代ギリシアの歴史時代における王族や豪族、名家と呼ばれる人々が、自分たちの家系に権威を与えるため、神々や、その子である「半神」としての英雄や、古代の伝説的英雄を祖先として系図作成を試みたからだとも言える。

    神話的英雄や伝説的な王などは、膨大な数の子孫を持っていることがあり、樹木の枝状に子孫の数が増えて行く例は珍しいことではない。末端の子孫となると、ほとんど具体的エピソードがなく、単なる名前の羅列になっていることも少なくない。

    しかし、このように由来不明な多数の名前と人物の羅列があるので、歴史時代のギリシアにおける多少とも名前のある家柄の市民は、自分は神話に記載されている誰それの子孫であると主張できたとも言える。ウェルギリウスの『アエネーイス』が、ローマ人の先祖をトロイエー戦争にまで遡らせているのは明らかに神話的系譜の捏造であるが、これもまた、広義にはギリシア神話だとも言える(正確には、ギリシア神話に接続させ、分岐させた「ローマ神話」である)。ウェルギリウスは、ギリシア人自身が、古代より行って来たことを、紀元前1世紀後半に、ラテン語で行ったのである。

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